2017年1月期、吉高由里子さん主演で、「東京タラレバ娘」がドラマ化されました。
東村アキコさんによる原作は、2014年の連載開始時より、独身女性の悲哀をグサグサついてくる!と話題になり、翌年にはファッション雑誌「anan」のマンガ大賞も受賞しています。

ここでは、漫画「東京タラレバ娘」の感想とその魅力を徹底的に語り尽くしてみたいと思います。
ドラマしか見ていない人には、ネタバレをたくさん含む内容になっていますのでご注意ください。

目次

「東京タラレバ娘」の作者ってどんな人?

まずは、「東京タラレバ娘」の作者である東村アキコさんについて、ご紹介します。

・1975年生まれ
・宮崎県出身
・バツイチのシングルマザーを経て2013年に再婚

1975年生まれということは、東京タラレバ娘の主人公より少し年上のアラフォー女性ですね。
しかし、作者は、決して「女性は何が何でも結婚すべき」という考えの持ち主ではありません。

東村アキコさん自身は、離婚経験もあり、最初の結婚は別居婚だったとも言われています。
結婚の良い面も悪い面も両方知っているからこその発言には、重みがありますね。

「東京タラレバ娘」の中に出てくる数々の名台詞は、「結婚したい」「恋がしたい」と言いながら、結婚につながる言動ができていないアラサー女性に向けた叱咤激励なのです。

東京タラレバ娘の3人の主人公

東京タラレバ娘の主人公3人は、ともに33才、高校時代からの親友です。
ちなみに、ドラマ版では、30才という設定になっています。
3人の簡単なプロフィールは以下の通りです。

倫子(りんこ)

テレビ制作会社勤務を経て、脚本家として独立して、小さな事務所をかまえています。
ドラマでは吉高由里子さんが演じています。

香(かおり)

美人でスタイルもいいのになぜか長年彼氏がいません。
表参道でネイルサロンを経営しています。
ドラマでは榮倉奈々さんが演じています。

小雪(こゆき)

3人のたまり場となっている居酒屋「吞んべぇ」の一人娘で、店主である父と一緒に店を切り盛りしています。
ドラマでは大島優子さんが演じています。

3人とも、そこそこ美人で恋愛経験もないわけではありません。
それぞれが自分の仕事をしっかり頑張っています。

若い頃は恋も仕事も頑張っていれば、幸せになれると疑わなかった。
気の合う女友達と楽しくお酒を飲んでいる時間が大好きだった。

ところが30代に入って、気がつけばまだ独身で、見ないふりをしていた将来への不安が少しずつ大きくなっていく。
楽しい独身生活と、不安に揺れ動く心情が、3人それぞれの恋愛事情を通してリアルに描かれます。

東京タラレバ娘に共感できるアラサー女性は、きっとモテないタイプではないでしょう。
むしろ、若いうちはそれなりに恋愛経験もあって、いつか運命の人が現れると思って生きてきた倫子たちのような女性の方が、よりグサグサささる場面が多いのではないでしょうか。

キーワードは「東京オリンピック」

「東京タラレバ娘」が始まったきっかけは、2013年に決まった「東京オリンピック開催」です。
作者の周りの独身女性たちが、2020年の東京オリンピックを1人で見るのは嫌だ!と言い出したことがネタになっているそうです。
オリンピックのような大きなイベントは、人々の心に強く残りますよね。

長野冬季オリンピック(1998年)や、日韓共催ワールドカップ(2002年)を誰とどんな風に見ていたか思い出せる人も多いでしょう。
東京オリンピックは、この2つ以上に大きな国際イベントです。
既婚者ならば、おそらくその頃の自分の未来が想像しやすいと思います。

現在のパートナーとオリンピックを観戦しているだろうなぁ。とか、
その頃には子どもが○才になっているなぁ。とかですね。
2013年に33才だった倫子たちは、東京オリンピックの頃には40才です。

30代の独身女性は都会では珍しい存在ではありませんが、40代となると少し重みが違ってきます。
出産のタイムリミットも見え、結婚を希望する人が何となく描く「夫婦と子ども2人」という平均的な家族像も、実現が難しくなってくるでしょう。

東京オリンピックは、自分のなりたい将来像と現在の姿とのギャップを考える良い機会なのかもしれません。
オリンピックを一緒に見よう!というキャッチコピーは、そのうち多くの婚活サービスが出してくるでしょうね。

東京タラレバ娘の3人組の恋愛とは?

それでは、東京タラレバ娘3人の恋愛事情を個別に見ていきたいと思います。

倫子の恋愛事情

倫子の恋愛事情は、主人公だけあって、なかなか華やかです。
それぞれ違ったタイプ3人との恋愛が描かれています。

①KEY(本名:鍵谷春樹)

金髪イケメンの若い人気モデル。
倫子たちが「吞んべぇ」で盛り上がっているのを、「行き遅れ女の井戸端会議」とぶった切ったことをきっかけに、何かと倫子に絡むようになります。

仕事がうまくいかなくて落ち込んでいる倫子に渇を入れるために、わざわざ箱根まで来て、なぜか男女の関係になってしまいます。
その後も倫子に「アンタとは恋愛できない」とか言いつつ、仕事を紹介したり、なんだかんだと倫子のことは気になっている様子です。
最初は反発しあっていた者同士が、実はお互いのことが好きで最後にはくっつく、というのは少女漫画では王道パターンですよね。

しかし、年下でイケメン、過去に秘密ありのツンデレキャラというKEYの設定自体がファンタジーすぎて、KEYと結ばれる結末では、世の独身女性には何の参考にもならないような気がします。

漫画では、KEYの過去が少しずつ明らかになり、これからは少女漫画的にキュンキュンさせて、読者をときめかせてくれることを期待します!
ドラマでKEYを演じている坂口健太郎さんも、モデル出身で、若いのに大人びた雰囲気とミステリアスな感じが素敵ですね。

②奥田さん

BAR「サンセット」を経営する長身イケメン髪フサフサのバーテンダー。
ドラマ版では速水もこみちさんが演じています。
映画が好きという共通点で意気投合し、めでたく倫子と交際となります。

しかし、つきあってみると自分の好きな映画の話ばかりを押しつけてきたり、倫子に好きな女優さんと同じ髪型にしてと言ったり、一緒にいても安らげないと感じた倫子は、自分から別れを切り出します。
別れ際の奥田さんは、「疲れさせてごめん」なんて潔く自分の非を認めて、いい人ですよね。

漫画だからその後も恋のチャンスはありますが、現実には、そんなチャンスめったにありません。
現実的に奥田さんとの結婚をためらうとすれば、自営業で収入が不安定そうなところでしょうか。
そもそも長身イケメンで性格も収入もよい男性は、みんな20代のうちに結婚してますからね。

奥田さんとのエピソードは結婚できない女性の特徴をよく表してるなぁと思いました。
奥田さんと倫子は映画の趣味も微妙に違っていて、気を遣って疲れるという倫子の描写があります。
でも倫子目線だから描かれてないだけで、男性側も気を遣っていると思うんですよ。

自分ばかりがしんどいと思ってしまうのは、視野が狭いということに倫子は気がついていません。
出会ったばかりの男性に、10年来のつきあいの女友達以上に、自分のことを理解して受け止めてくれること期待するなんて、無茶ですよ。
女友達とつるんでいる方が楽だと思っている人は、結局、何としてでも現状を変えたいとは思っていないんですよね。

倫子は、最初から「完成品」の男性を求めすぎているのではないでしょうか。
「いつも映画の話ばかりしたくない!」とか「あなたの好きなその映画の面白さ全然わかんない!」とかもっと本音でぶつかってみたら、奥田さんとの関係性も変わっていたのかもしれません。

そもそも趣味があわない夫婦なんて、この世にいくらでもいますよね。
奥田さんは料理も上手で、身体の相性も最高だったのに、別れたのは、もったいなかったと思います。

③早坂さん

脚本家の倫子の仕事仲間であるテレビ制作会社勤務の早坂さんは、10年前に一度倫子にフラれています。
当時は、上京したてで垢抜けない男性だった早坂さんも、10年たてば素敵な大人の男性になりますが、倫子のアシスタントであるマミちゃんと付き合ってしまいます。

逃した魚は大きかったかもしれないと後悔する倫子ですが、その後、早坂さんとマミちゃんは別れ、結局倫子と付き合うようになります。
KEYや奥田さんとの恋愛に疲れてダメージを受けまくっていた倫子にとって早坂さんとの恋は、一緒にいて楽な居心地のいいものでした。

早坂さんの部屋の更新時期にあわせて、最新刊では同棲することになった倫子たちですが、うーん、「ツメが甘い」とやきもきしてしまいます。

33歳の倫子にとって、見た目OK、収入OK、家事もできる、性格もよい、とこれだけ好条件の相手は絶対逃がしちゃいけないと思うんですよ。
同棲なんて生ぬるいこと言わずに、勢いで籍を入れる位のことをしても良かったんじゃないでしょうか。

結局、この後、KEYの亡くなった元妻が実は倫子に似ているという事実を知った、香たちが早坂さんとの交際に待ったをかけるような展開になってしまっています。
現実に幸せになれるのは、絶対に早坂さんだと思うんですが、東京オリンピックまでまだ少し時間があるし、まだまだ漫画では一騒動ありそうですね。

香の恋愛事情

香は、10代の頃に付き合っていた元彼のバンドマンの涼ちゃんと付き合っています。
涼ちゃんが売れないバンドマン時代に、香の出来心で医者と浮気して破局してしまったので、嫌いで別れたわけではないんですよね。
人気バンドになって地位も収入も手に入れている涼ちゃんには、既にモデルの彼女がいて、香はオンリーワンどころかナンバーワンでもありません。

涼ちゃんが、せめて過去は過去とわりきって香を相手にしなければ良かったんでしょうが、何せバンドマンですから、息をするように「愛してる」と言っちゃうんです。
惚れちゃいけない3つのB(美容師、バーテンダー、バンドマン)とはよく言ったもんです。
漫画では、香が妊娠したかもしれないと悩むエピソードがあります。

子どもができれば、もう一度自分を本命にしてくれるかななんて淡い期待を持ってしまう香ですが、33歳のいい大人なんですから、自分の身体をもっと大切にしてほしいですね。
「外で出すだけ」なんてのは、避妊にもなってないし、病気をもらってしまうリスクもありますよ。

香は、ネイルサロンを経営する自営業なので、仕事の裁量は自分で決めやすいはずです。
もし、本当にどうしても涼ちゃんがあきらめきれないなら、1人でも子どもを育てる位の覚悟で妊娠すれば良かったんです。

そんな覚悟もないのに「本命の彼氏ができるまでのつなぎ」と思ってずるずるセカンドの立場を続けるのは、33歳の女性の時間の使い方としては非常にもったいないですよね。
妊娠疑惑のエピソードからも、3人の中で香が一番家庭を持つことにあこがれているように見えました。

それならば、迷わずがっつり婚活をすればいいのに、無器用で小心者な香はそれもできないんです。
下手に恋愛チャンスがある女性ほど結婚が遠ざかるという見本のような話です。
ちなみに、香は結局妊娠はしていませんでした。

一度は、産んだらちゃんと責任をとると言って香を感動させた涼ちゃんですが、香が妊娠していなかったことを知ると「やっぱまだ父親になるのは無理」なんて手のひらを返します。
女性と男性では妊娠の重みが1000倍は違うんですよね。

その後に香は、涼ちゃんの友人でもあるKEYから、自分はセカンドではなくサード以下だということを知らされます。
息をするように愛していると言うバンドマンは、最近また新しい彼女ができたそうです。

「二度とこの家には来るな」と香が涼ちゃんの元を去るように背中を押してくれるKEYは、なかなか男前でした。
KEYに背中を押されて以来、完全にふっきれてビールがおいしい!と言う香に、今度こそ幸せになってもらいたいですね。

小雪の恋愛事情

小雪の恋のお相手は、居酒屋のお客さんであるサラリーマン丸井さんです。
ただし、丸井さんは結婚しているので、いわゆる不倫関係です。
バンドマンやモデルと違って、一般的な職業なので、読者の独身女性にも身近な話なのではないでしょうか。

小雪は、クールビューティな感じで、恋愛体質っぽい雰囲気ではありません。
小雪の若い頃の恋愛はまだ描かれていませんが、30歳を超えると、そう簡単に人を好きにはなれないようです。
他人とイチから新しい関係を築くのが面倒になったり、傷つくことに臆病になったりするのは、アラサー女性にも共感できる点ではないでしょうか。

そんな風に恋愛にご無沙汰になっているときに、見た目や雰囲気がドストライクな相手と出会い、その相手も自分のことを良いなと思っている。
ここまで条件がそろってしまうと丸井さんの「僕、結婚してるけどいいですか?」なんてセリフを、「正直に言ってくれるだけマシ」なんて脳内変換してしまう小雪の恋は盲目な感じがリアルだと思います。

丸井さんは、漫画でも甘え上手な可愛い感じに描かれています。
ダメな男なんだけど憎めないという雰囲気を、ドラマ版では田中圭さんが好演しています。

丸井さんの言う「妻と別居中」は実は「出産のための里帰り」でした。
しかも二人目の子です。
奥さんの幸せそうなFacebookを見た小雪に、「女の人はSNSにはいいことしか書かないから…」とあくまで不仲アピールをする丸井さんですが、丸井さんも「自分に都合のいいことしか小雪に言っていない」のです。

いくら仲が悪いと言っても、二人目の子ども作る行為はできているわけですし、奥さんが妊娠中のトラブルで入院したら、小雪との旅行をドタキャンしてお見舞いに行くわけです。
この時点で、優先順位ははっきりしているのに、不倫している方は「奥さんとは義理のつきあいで、本当に愛されているのは私だ」的な勘違いをしてしまうんですよね。

丸井さんみたいな男性は、万が一、妻と離婚しても、小雪とは結婚しないでしょう。
なぜなら、不倫の恋は、家庭生活という責任やプレッシャーを忘れさせてくれる「逃避」だからです。

家庭があるからこそ、小雪の前では恋愛100%モードになって、いくらでも甘いセリフや可愛い行動ができるんですよね。
でも家庭のない独身女性は、目の前の恋が全てだから、ここに温度差が生まれてしまいます。

漫画では、小雪が丸井さんの自宅で一晩を過ごした朝に、奥さんが緊急帝王切開になったということを知らせに来た姉に乗り込まれてしまいました。
甘い夜を過ごした余韻を楽しむ間もなく、いそいそと奥さんの元へ行く準備をする丸井さんを見つめる小雪は切ないですね。
思いっきり傷ついてしまった小雪は、タラレバ3人娘の支えで見事に立ち直ってほしいと思います。

まとめ

「東京タラレバ娘」の魅力は、グサグサ刺さる恋愛心理の描写ももちろんですが、3人がちゃんとお互いの幸せを応援しているのがいいですよね。
女同士の友情は、誰かが先に結婚したり、出産したりで疎遠になることも多く、はかないものです。
タラレバ娘の3人は、お互いの幸せな出来事も不幸な出来事も、自分のことのように共有しています。

倫子が早坂さんと同棲することになったら、香と小雪は引っ越しを手伝って祝福してくれました。
香の妊娠騒動のときは、ビビって検査できない香の代わりに、小雪が妊娠検査薬を買ってきてくれました。
小雪が丸井さんに温泉旅行をドタキャンされたときは、香と小雪が箱根までかけつけてヤケ飲みにつきあいます。

そんな友だちと出会えた3人は、やっぱり幸せだと思うんです。
女同士でつるんでばかりいると、婚期を逃しやすいのは事実なんですが、「東京タラレバ娘」の3人の友情には、それはそれで楽しいかもなと思わせる明るさがあります。

東村アキコさんも、お酒が好きで、シングルマザー時代には、周囲の女性にずいぶんと育児を助けてもらっていたようです。
「タラレバ娘」たちの飲み会の様子は、女同士でわちゃわちゃする楽しさを、よく知っている人だからこそ描ける雰囲気がよく出ていますよね。

今後のタラレバ娘の幸せ探しは、いったいどうなるのか、最後まで見守りたいと思います!

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